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診療報酬改定【2020年度】で予想される改定ポイント10項目まとめ~入院・リハビリ・在宅・外来はこう変わる




2020年4月に行われる診療報酬改定。

今回は、改定で予想されているポイントを10項目にまとめてご紹介していきます。

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予想1【入院】「7対1」は真の急性期に絞り込み

2020年度改定で注目されるのが、「7対1」の取り扱い。

前回改定では、「7対1」を真の急性期病院へ絞り込むために、「入院料2・3(10対1)」への移行がしやすい点数体系としました。

しかし実際には、「7対1」から「入院料2・3」へ移行した病棟は全体の1割に満たなかったため、今回改定でメスが入ることは確実でしょう。

具体的には、

  • 重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の引き上げ(30%→35%?)
  • 該当患者の基準における項目「心電図モニターの管理」「診療・療養上の指示が通じる」「危険行動」の見直し

が議論されています。

予想2【入院】「地ケア」がその役割を果たすために

2014年の診療報酬改定で新設されて以来、順調に増加してきた地域包括ケア病棟。

その役割は、

  1. 急性期後の患者の受け入れ(ポストアキュート)
  2. 在宅で療養する患者の受け入れ(サブアキュート)
  3. 在宅復帰支援

とされています。

しかし、厚生労働省の調査によると、地ケア病棟の入棟元は「自院」が最も多く(46.5%)、「自院内転棟が100%」という病院も数多くある事が分かっています。

この実態は、

地域包括ケア病棟に求められる機能の一部分しか担っていない(厚労省保険局医療課長)

ことになるため、メスが入ることになるでしょう。

具体的には、自院内転棟の入院料の引き下げや、急性期患者支援病床初期加算(150点)の算定除外などが想定されます。

予想3【入院】「療養」に訪れる2つの試練

療養病棟では、入院料2における医療区分2・3の患者割合「50%以上」の引き上げが取り沙汰されましたが、据え置きとなる見通しです。

その代わりに療養病棟で予想される見直しは2点。

1点は、医療区分3に該当する項目である「中心静脈栄養」の見直しです。

医療区分3に「中心静脈栄養」で該当する患者は、全体の過半数を超え突出しています。

しかし「中心静脈栄養」は

  1. 胃瘻の代替手段として安易に採用されている可能性がある
  2. 入院期間が長い(過半数が180日間超)
  3. 感染リスクが高い

などの問題も指摘されているため、これらの問題を回避するための要件が追加されそうです。

もう1点は、データ提出の対象拡大です。

療養病棟に関しては、現在は「200床以上」がデータ提出の対象となっていますが、「50床以上」くらいまでバーが下がりそうですね。

中小病院にとって、診療録管理体制加算を届け出て、DPCデータを作成することは大きな負担となることでしょう。

予想4【リハビリ】訪看ST看護職員とリハ職員の割合見直し

リハビリに関しては、訪看ステーションにおけるリハビリ職員の割合について見直しが入りそうです。

地域包括ケアシステムの中で、訪看ステーションは「要」になると期待されています。

このため、昨今の診療報酬改定では、訪看ステーションの量と質を充実させる対応が行われてきました。

こうした施策の陰で、理学療法士等の割合が「80%以上」と高い訪問看護ステーションが登場。

こうしたステーションは、約7割が24時間対応を行っておらず、

健全なステーションの在り方なのか?

という意見が各方面から出ています。

リハ職員の割合が高いステーションは、事実上、設置が認められていない「訪問リハビリステーション」になっているため、ほぼ確実に見直しが入りそうです。

具体的には、看護職員に対するリハ職員の割合の上限を設ける規定が追加されるのではないでしょうか。

予想5【在宅医療】包括的支援加算の対象絞り込み

在宅医療では、「月2回以上訪問」に対する絞り込みが予想されましたが、今回改定では見送られそうです。

その代わりではないですが、包括的支援加算における対象の絞り込みが予想されています。

具体的には、包括的支援加算の対象患者のうち

  • 要介護2以上
  • 認知症高齢者の日常生活自立度ランクⅡb以上

の項目は、必ずしも通院困難な重症患者とは言えないため、

  • 要介護3以上
  • 認知症高齢者の日常生活自立度ランクⅢ以上

とされることが考えられます。

予想6【外来】紹介状なしの定額負担は対象病院拡大

紹介状なしの患者が、大病院を受診することを抑制させるための負担金である「選定療養費」。

現在、特定機能病院または400床以上の地域医療支援病院に、初診時5000円、再診時2500円の選定療養費をとることが義務付けられています。

昨今の流れでは、大病院のくくりは200床以上となっているので、選定療養費のバーも200床まで引き下げられるのではないでしょうか。

こうした外来の機能分化は、医師の働き方改革にもつながります。

予想7【外来】機能強化加算は「真のかかりつけ医」に絞り込み

「かかりつけ医」の機能を促進させるため、2018年改定で登場した機能強化加算。

しかし、健保連の分析によると、

  • 機能強化加算が算定された患者の約6割は受診回数が1回のみで再診がない
  • 機能強化加算の届出を行っている内科標榜の医療機関を複数受診した患者の約6割は、2カ所以上の医療機関で同加算を算定

と言う結果が出ています。

「かかりつけ医」のイメージとはかけ離れた医療機関の多くが、機能強化加算を算定していることになりますね。

また、疾病の内容を見ても、

  • 「急性気管支炎」が年齢層に関係なく最多
  • 高血圧症、糖尿病、脂質異常症のいずれかが記載されたレセプトは全体の5%未満

となっており、疾病構造上でも「かかりつけ医」と「機能強化加算」のミスマッチが生じています。

今回の改定では、生活習慣病等の継続的な管理が必要な患者に、算定対象を限定されると予想されます。

予想8【外来】妊婦加算は復活するか?

妊婦が医療機関を受診した際に上乗せされる「妊婦加算」。

2018年改定で登場しましたが、1年も経たずに凍結に追い込まれました。

凍結された理由は、妊婦のコンタクト処方にまで自己負担が増える(初診で230円、再診で110円)ことに対し、患者や世論の反発が強かったためです。

しかし、医療関係者からは

妊婦に配慮した診療を評価する仕組みは必要

との意見は根強く、2019年6月に行われた厚労省の有識者会議でも、加算の必要性を認めています。

次回改定では、イメージが悪すぎる「妊婦加算」の名称を変更して、加算要件を厳格化するなどして復活するのではないかと考えます。

予想9【外来】過密エリアの新規開業

診療所の新規開設は増加傾向にありますが、都道府県格差があるほか、同じ都道府県内でも、特別区、政令指定都市など、都市部に集中しています。

そこで改正医療法では、地域の外来機能の偏在や不足などの情報を可視化し、対応していくことになりました。

具体的には、二次医療圏ごとに外来医師の偏在指標を導入し、上位33.3%を「外来医師多数区域」と規定。

「外来医師多数区域」で新規開業する場合、在宅医療や初期救急医療など地域に必要な医療機能を担う事を求める方針です。

厚労省医政局地域医療計画課は、

外来医師多数区域ではなく、それ以外での区域での開業を促す。多数区域で開業するのであれば、在宅医療などをやってもらいたいということ。開業制限ではない

と説明しています。

一方で、外来医師の偏在については「経済的なインセンティブを絡めた議論が必要」という意見もあり、診療報酬上の取り扱いも注目されます。

予想10【外来】オンライン診療は風穴を拡大

前回改定の目玉であったオンライン診療。

対面診療を大前提とする医療体制に風穴を開けたのは収穫ですが、オンライン診療料の算定回数は月に65回(2018年5月)と低迷しています。

算定が少ないのは、

  • 初診から6ヶ月は同一医師が毎月対面診療を実施
  • 緊急時におおむね30分以内に対面診察可能な体制を有する

など、要件が厳しいことが理由と考えられています。

一方で、

  • ED治療などの自由診療で「初診から対面」との原則を守らない
  • 糖尿病治療薬をやせ薬として活用

など、不適切な事例も上がっているそうです。

しかし、政府はSociety5.0の実現を掲げ、オンライン診療の普及に努める方針を掲げているため、オンライン診療料の要件が緩和されることは確実と言えます。

◆まとめ

という訳で今回は、2020年診療報酬改定で見込まれる変更点を10項目、ご紹介してきました。

新しい情報がありましたら、追記していきたいと思います。

◇編集後記

看護師さん―― もう少し自分に合った病院が、より適正な待遇であるんじゃないかと思いませんか?

事務長さん―― 病床区分や稼働率を上げるため、看護師さんの確保に奔走されていると思います。

私がそんな方々にお話しする、ソリューションの一つがこのサイトです。

看護師の転職ならジョブデポ看護師【最大40万円のお祝い金】

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お祝い金が高いだけに紹介率も高く、結果を求める病院さんには概ね高評価のようですね。

登録は無料なので、まずは無料部分で試されてみてください。

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