2015年4月22日、俳優の萩原流行さんはバイク事故で亡くなってしまいました。
今回は生前の萩原さんを囲んだ家族を追っていきたいと思います。
◆父親
萩原流行さんの父親は、名の売れたギタリストでした。
しかし、父親には別の家庭があり、しかも、母に暴力をふるい続ける破天荒な人物でした。
◆母親
萩原流行さんの母親は、東京下町の大工の棟梁の家に、後妻の娘として生まれ、小さい時は「お嬢さん」として育ちました。
しかし、棟梁が亡くなったとたん、母親と実母は先妻の子どもたちに家を追い出され、生活費を稼ぐ必要に迫られた母親は、ダンスホールの踊り子になります。
そのダンスホールに出演していたバンドのギタリストが、萩原さんの父親です。
しかし、父親にはすでに家庭があったので、愛人という立場で、萩原さんとお兄さんを生みました。
◆兄
萩原流行さんには、お兄さんがいます。
萩原さんが高校2年生の時、帰宅すると父親が暴れた後であり、物が散乱しお母さんとお兄さんが顔を血だらけにして放心していました。
逆上した萩原さんは父親をボコボコにし、前歯を全部折りましたが気が収まりません。
台所から出刃包丁を持ちだして刺そうとしたところを、お母さんとお兄さんに止められました。
後年、萩原さんの奥さんが病気で悩んだときには、お兄さんが良き相談相手となり、「お前さんは何も悪くないよ」と慰めていたそうです。
◆嫁・萩原まゆ美
萩原流行さんのお嫁さん・まゆ美さんは、1952年12月25日生まれの現在62歳です。
東京都出身ですが、九州男児でしつけが厳しく「暴君」と呼ぶ父親と、元看護師の母親、1歳9ヶ月年上で容姿端麗な姉に囲まれて育ちました。
嫁・まゆ美さんは、幼少からピアノを習い、小学5年生の時に杉並児童合唱団に入団。
宝仙学園短大時代に保育士の資格を取りましたが、保育士の仕事には就かずに舞台女優として活動していきます。
そして、劇団ザ・スーパーカムパニイで萩原流行さんと知り合い結婚しましたが、20代後半より強迫神経症を患い、35歳で精神科を受診。
以降、うつ病と闘ってきました。
◆子供はいるのか?
まゆ美さんが20代の頃は、萩原さんの父親の事情を知っていたので、「萩原さんの子供は産みたくない」と考えていました。
しかし、30代が終わる頃に、「私、40歳になるから子供一人産むわよ。あなたに選択権をあげるから考えて」と話したのです。
しかし、当時すでに夫婦ともに「うつ病」であったのと、何より暴力的な父親のDNAが子どもに受け継がれるのを恐れて、萩原さんは産まないことを選択します。
この決断に対しまゆ美さんは、「良かった。10月10日もおなかに赤ちゃんがいると大変だもの」と笑って答えたそうです。
◆まとめ
このように、萩原流行さんの幼少期は決して恵まれた環境ではありませんでしたが、第2の母親とも言うべきまゆ美さんとの出会いで随分救われました。
後年、まゆ美さんはうつ病を発症しますが、続くように萩原さんもうつ病となった事には、因縁を感じずにはいられません。
まゆ美さんには、萩原さんとの思い出を胸に、残された時間を穏やかに過ごして欲しいと思います。
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