2019年10月24日、女優の八千草薫さんがすい臓がんのため亡くなりました。
今回は、生前の八千草さんを支えた家族をご紹介し、在りし日の故人を偲びたいと思います。
【本人プロフィール】
名前:八千草 薫(やちぐさ・かおる)
本名:谷口 瞳(たにぐち・ひとみ)
旧名:松田 瞳(まつだ・ひとみ)
生年月日:1931年1月6日
没年月日:2019年10月24日
享年:88歳
◆夫は映画監督の谷口千吉氏
①映画監督の夫
八千草薫さんは、1957年に結婚しています。
夫の名前は、谷口千吉(たにぐち・せんきち)さん。
1912年2月19日生まれなので、八千草さんより19歳年上になります。
夫の職業は映画監督で、三船敏郎(みふね・としろう)さんのデビュー作『銀嶺の果て』でもメガホンをとっています。
②夫との馴れ初めは?
夫との馴れ初めは、1956年公開の『乱菊物語』で一緒に仕事をしたことです。
実はこのとき、夫の谷口さんは妻帯者で、八千草さんとの関係は、いわゆる不倫略奪愛だったようですね。
ちなみに谷口千吉さんは3度目の結婚でした。
初婚…水木洋子さん(脚本家)
再婚…若山セツ子さん(女優)
再々婚…八千草薫さん
夫を奪われた形となった若山セツ子さんは、女優としての役柄の不満も相まって、精神不安定になり女優生命を縮めることになりました。
この不倫スキャンダルにより、夫の谷口さんも映画監督として3年近くメガホンを取らせてもらえず干されていたそうです。
◆2人の間に子供はいたのか?
八千草薫さんと夫との間に、子供はいませんでした。
2人が結婚したのは、八千草さんが26歳で夫が45歳の時なので、年齢が影響した可能性は低いでしょう。
不倫略奪愛ということが影響していたのかもしれませんし、お2人の体調が関係しているのかもしれません。
子供はいない2人でしたが、結婚後はおしどり夫婦として知られ、夫が亡くなるまで夫婦円満で過ごしました。
夫の谷口さんは、68歳のときに自動車の運転免許を取得し、85歳まで八千草さんの送り迎えをしていたそうです。
結婚50年に当たる2007年10月29日、夫は誤嚥性(ごえんせい)肺炎のため、95歳で亡くなっています。
◆父親と母親
八千草薫さんは大阪生まれ。
2歳の時に父親を結核で亡くし、母一人・子一人で育ちました。
母親は生活費を稼ぐため、八千草さんは親戚の家に預けられたため、母親とは1週間に数回しか会えない生活でした。
思春期がちょうど戦時中に当たり、自宅も空襲で焼けてしまいます。
「色のある風景」「夢のある世界」に飢えていたことが、華やかな世界=宝塚に進むきっかけとなっています。
◆まとめ
これまで見てきたとおり、八千草薫さんの活躍の陰には、温かく支えてくれた『家族』の姿がありました。
今ごろは天国で、夫との再会を楽しんでいらっしゃることでしょう。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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