コミックの売り上げが、累計1億部を突破した売れっ子漫画家、浦沢直樹さん。
今回は、そんな浦沢さんを取り巻く『家族』にスポットを当て、ご紹介します。
◆実家の父母
浦沢直樹さんの実家は、東京都府中市。
幼少期の浦沢さんは、お父さん、お母さんが忙しかったため、しばしば祖父母のところに預けられていました。
お父さんは基本的に漫画が好きな人で、浦沢さんに『鉄腕アトム』と『ジャングル大帝』を買い与えます。
幼稚園には行かず、時間があった浦沢少年は、これらを読み漁り、自分でも真似して描くようになっていきました。
◆兄弟はいる?
浦沢直樹さんにはお兄さんがいて、年齢は4歳年上。
浦沢さんは小学校の頃、初めて長編漫画『太古の山脈』を描きましたが、当時はお兄さんが唯一の読者だったそうです。
浦沢さんが、府中第四中学校1年の時、お兄さんは弟にこう言いました。
火の鳥を読んだ方がいいぞ、特に鳳凰編な!
その言葉に従い、「火の鳥・鳳凰編」を読んだ浦沢さんは、衝撃で一時間ほど沈黙します。
この時の衝撃は現在も続いており、この体験は、浦沢さんの漫画人生の原点となりました。
お兄さんが浦沢作品に与えた影響は大きかったのですね(^_^)
◆結婚して生まれた作品とは?
浦沢直樹さんは、学生時代から知っていた女性と結婚しています。
結婚前の浦沢さんは、非常にマニアックで売れない作品を好む傾向があったため、
絶対に自分の作品は売れない!
と思っていました。
しかし、結婚したことで、生活費を稼がなくてはならず、
売れるものにチャレンジしてみよう。
という気持ちが芽生えます。
そこで企画した作品が『YAWARA』。
それまでとは180度作風を変え、エンタメ要素を盛り込んだこの作品は、狙い通り大ヒットします。
国民的漫画が生まれたきっかけは、意外なところにあったのですね(*^_^*)
◆お嫁さんが作品に影響?
浦沢直樹さんのお嫁さんは、漫画の内容をよくチェックしているそうです。
絵が荒れたり、描いてるうちに細かくなりすぎたりすると、
『最近、絵が変だよ』『顔の線が多すぎ』『もっとシンプルに』『今週号のあのコマ、変な顔』
とダメ出しが…(>_<)
しかし、浦沢さんほどの大御所になると、担当編集者も意見を言ってくれないので、お嫁さんの意見はとてもありがたいのだそうです。
また、浦沢家には、
漫画は二番目。
という決まりがあります。
これは、漫画が生活の一番じゃなくて、家庭が一番という意味。
仕事中でもインターホンが鳴って、
ご飯よ!
とお嫁さんに呼ばれると、どんなに乗って仕事をしていても「筆」をおかなければならないのだとか(*^_^*)
これは30年来の決まりであり、
まずご飯を作った人のことを考える。
と、浦沢さんも納得しています。
◆娘は作品を読んでいない?
浦沢直樹さんには、今年、高校2年生になる娘さんがいます。
娘さんは意外にも、お父さんの作品を読んでいないのだとか。
今は自分好みの少女漫画をよく読んでいます。父親が漫画家という仕事をしているのはうれしいみたいですけどね。たまに、『これ、読んでおいたほうがいいよ』って最近はやっている少女漫画を渡されます。
浦沢さんも、娘さんに読まれていない方が「気持ちが楽」なのだそうです。
また、娘さんがオススメの漫画を紹介してくれると、最近の女の子が何を面白がっているのかが分かります。
リアルな生の情報はありがたく、作品にも生かされているそうです。
ちなみに娘さんの学校は、青山学院大の付属高校で、付属小時代は黒木瞳さんの娘さんと同級生だったそうです。
◆まとめ
これまで見てきたとおり、クールな浦沢作品の背景には、温かい家族の支えがありました。
これからも時代を切り取ったような鋭い作品で、日本中を楽しませてほしいと思います!
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