2017年5月、内閣官房長官・財務相などを歴任した元衆院議員・与謝野馨(よさのかおる)さんが亡くなりました。
今回は、そんな与謝野さんを取り巻く『家族』にスポットを当て、在りし日の与謝野さんを偲びたいと思います。
◆祖父母は与謝野鉄幹・与謝野晶子
与謝野馨さんの出身は、旧東京市の麹町区。
祖父母は歌人として超有名な、与謝野鉄幹(てっかん)さんと与謝野晶子(あきこ)さんです。
与謝野さんは父の仕事の都合で、生まれてすぐ、中国・北京へ引っ越しています。
そして日本に帰国した4歳の頃、祖母・晶子さんが亡くなりました。
もともと、祖父の鉄幹さんは、与謝野さんが生まれる3年前に他界しているため、会ったことはありません。
祖母・晶子さんとの思い出も殆どないため、
祖父母は身内ではなく、教科書に載っている歴史上の人物であるような気がする
と、自著で著しています。
◆父親の職業は?
与謝野馨さんの父親の名前は、与謝野秀(しげる)さん。
与謝野鉄幹・晶子夫妻の二男にあたり、職業は、外務省情報部長・調査局長などを経て、外交官として活躍しました。
お父さんがエジプト勤務になったときは、与謝野さんもカイロ郊外・ヘリオポリスのイングリッシュスクールに編入学しています。
このころ、自分が敗戦国の国民であることを強烈に感じ、日本の文化・経済を一流にしたいという想いが生まれたのだそうです。
◆母親の名前は?
与謝野馨さんの母親の名前は、与謝野道子さん。
本名は「みち」さんとおっしゃるそうです。
母・道子さんは女子学院を出ているので、家柄がよく、学業も優秀な方だったのでしょう。
昭和40年代のはじめ、母・道子さんに対して、主婦の友社より本を書いてほしいという依頼がありました。
内容は、嫁として仕えた義母・与謝野晶子さんについてという企画です。
「どっきり花嫁」
という名前で出版された本はよく売れて、テレビドラマにもなるほどの人気だったそうです。
◆姉
与謝野馨さんにはお姉さんがいて、名前は綏子さん。
綏子さんは戦後、両親の反対を押し切って、米国人アーニー・シュレンツェル氏と結婚しています。
◆弟
与謝野馨さんには弟がいて、名前は与謝野達(とおる)さん。
弟・達さんは東大の法学部を卒業、日本輸出入銀行に入りました。
経歴は立派ですが、東大在学中、フランス語を教えていた女性との間に子供ができてしまいます。
しかも、子供が生まれてから家族に白状したため、お母さんは大激怒しましたが、与謝野さんがなだめ、何とか大学は卒業することができました。
◆2人の妹
与謝野馨さんには、2人の妹がいます。
1人は、 詩人・美術評論家として活動する文子さん。
もう1人は、与謝野光家に養女にいきましたが、実妹である恭子さんです。
◆妻の実家は…
与謝野馨さんの夫人の名前は、とも子さん。
旧姓は、石川とも子さんと言い、実家は主婦の友の創業家である「石川家」です。
お母さんが「どっきり花嫁」を執筆する際、主婦の友社から派遣されてきたのが、とも子さん。
お母さんは、編集者のとも子さんをすごく気に入り、
嫁をもらうならあの人にしなさい
と言ってきました。
与謝野さんも29才になっていたので、そろそろ身を固めなければならないと思い、母のすすめのままに結婚することにしたのだそうです。
◆息子は優さんと稔さん
与謝野馨さんには息子さんが2人いて、名前は優さん・稔さんとおっしゃるそうです。
長男は三菱商事に勤務。
実は、与謝野さんは以前、三菱商事を受けて落ちたことがあったので、優さんが三菱商事に入社した時は嬉しかったそうです。
◆甥は与謝野信
与謝野馨さんには甥っ子がいて、名前は与謝野信さん。
甥の信さんは、2017年2月に行われた千代田区長選に立候補しましたが、小池百合子知事が支援する対立候補に敗れています。
◆まとめ
これまで見てきたとおり、与謝野馨さんの活躍の背景には、華麗なる家族の姿がありました。
あまり記憶がないという祖母・与謝野晶子さんと、天国でゆっくりと話しができるといいですね。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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