あきもと・やすし【秋元康】
1958年〈昭和33年〉5月2日生まれの音楽プロデューサー・作詞家・放送作家。
◆実家・生い立ち
秋元康さんは、東京都目黒区大橋で幼少期を過ごしました。
小児喘息を患っていたため、「空気のいいところへ」という家族の判断で、小学1年生のときに保谷市(現・西東京市)へ引っ越し、保谷市立中原小学校に入学します。
体が弱かったこともあり、外で野球をするよりも、勉強に励むタイプでした。
当時はテレビや音楽にもあまり関心を持っていなかったといいます。
中学受験のために塾に通い、模試では優秀な成績を収めていたものの、第一志望だった開成中学校にまさかの不合格。

自分より成績が悪く、僕が勉強を教えていた同級生たちがみんな進学校に合格しました。その時、世の中には不条理があるんだなと思いました
と語り、この経験を「半ズボンの挫折」と呼んでいます。[1]
結局、中学校は地元は保谷市立ひばりが丘中学校を卒業し、高校は中央大学附属高等学校に進学。
当時は男子校で私服通学だったこともあり、友人と遊ぶ日々を送っていました。
高校2年生のとき、

そろそろ勉強しないと東京大学に行けない
と思い、受験勉強を開始。
その冬、ニッポン放送の『せんだみつおの足かけ二日大進撃!』を聴いていた際、

自分でもラジオドラマが書けるのでは
と感じ、せんだみつおを主人公にした『平家物語』のパロディをノート20枚にわたって執筆。
同級生のすすめで番組に送ったところ、ニッポン放送制作部副部長・亀渕昭信(かめぶち・あきのぶ)さんと、大橋巨泉事務所放送作家グループの奥山侊伸(おくやま・てるのぶ)さんの目に留まり、放送作家の世界に足を踏み入れることになります。
高校生にして山口百恵(やまぐち・ももえ)さんの番組などを担当しながら原稿を書き続け、中央大学文学部に進学しました。

放送作家業を本格化させ、当初はアルバイト感覚だったものの、サラリーマンの4倍近い収入を得ていたといいます。
ただし本人はそれを「あぶく銭」と考え、

思えば、道草から始まった人生
と振り返っています。
大学には5〜6年在籍しましたが、多忙となったため中退しました。[2]
◆父親:百貨店勤務のサラリーマン
秋元康さんの父親は、百貨店に勤務していたサラリーマンでした。[3]
肝臓がんで亡くなる際、家族はあえて病名を告知せず

父は病気を知らないまま、ある日突然倒れて亡くなった
と秋元さんは語っています。
一方で、同じく可愛がってくれた叔父には病名を告知し、病室でじっくりと会話しお別れができたといいます。
その対照的な経験から

父にも告知すべきだったのではないか
と逡巡し、そこから『象の背中』という作品が生まれました。
「もし自分ががんを告知されたらどうするのか」という問いを作品のテーマとしたのです。[4]
◆母親:専業主婦
秋元康さんの母親は専業主婦でした。[3]
お母さんは、
康は子供の頃から、遊園地に行っても、コーヒーカップに乗ろうが、ジェットコースターに乗ろうが、次に乗りたいものを見てる
と話していたそうです。
これは、秋元さんの旺盛な好奇心と先を見据える性格を的確に捉えた言葉であり、彼の創作活動に通じる原点とも言えるでしょう。[5]
◆弟:秋元伸介。Y&N Brothers代表取締役社長
秋元康さんには9歳年下の弟がいて、名前は秋元伸介(あきもと・しんすけ)さん。[3]
広告・プロモーション会社「Y&N Brothers(ワイアンドエヌ・ブラザーズ)」の代表取締役社長を務めています。
Y&N Brothersは、乃木坂46や欅坂46などのアイドルグループを支えるプロジェクトにも関与しており、企業とアイドルをつなぐプロモーションを展開。
大型ショッピングモールでのイベントを通じて大規模な集客に成功するなど、実績を重ねています。[6]
兄・康さんとは異なる立場ながら、同じ業界で協力関係を築いています。
◆妻:高井麻巳子。元おニャン子クラブ
秋元康さんの妻は、高井麻巳子(たかい・まみこ)さん。
1966年〈昭和41年〉12月28日生まれの元アイドルで、「おニャン子クラブ」の元メンバーとして活躍しました[3]。
高井さんはグループ卒業後の1996年に芸能界を引退し、秋元さんと結婚。
当時は電撃婚として話題となりました。
以降、メディアにはほとんど登場しておらず、家庭を大切にしながら、夫を支える存在として歩んでいます。
◆娘:秋元せり。秋元康事務所の監査役
秋元康さんと高井麻巳子さんの間には、娘が1人います。
2001年〈平成13年〉3月生まれの女の子で、名前は秋元せり(あきもと・せり)さんです。[7]
芸能活動は行っていませんが、現在は秋元康事務所の監査役を務めており、若くして経営面にも関わっていることが注目されます。
家族全体で一つのクリエイティブチームのように支え合っていることがうかがえますね。
◆まとめ
これまで見てきたとおり、秋元康さんの活躍の陰には、温かく支えてくれた『家族』の姿がありました。
実直な父、洞察力のある母、ビジネス面を支える弟、そして人生をともに歩む妻と娘。
家族の応援を胸に、秋元康さんの挑戦はこれからも続いていきます(^o^)丿
◇出典
- Wikipedia 秋元康(最終閲覧日:2025年7月)
- NHKプロフェッショナル 仕事の流儀(2014年放送)
- Wikipedia 秋元康
- 楽天ブックス 著者インタビュー 秋元康さん『象の背中』
- TOKYO FM 2024年2月24日放送 Dream HEART vol.569 秋元康インタビュー
- 読売新聞ビジネス局 2019年4月18日 新聞広告で告知→スマホ特設サイトに誘導→店頭へ 新しい付加価値で売り上げ・集客アップ
- テレビ朝日 2002年7月22日放送 本日の徹子の部屋ゲストは秋元康さん
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