2018年7月4日、文部科学省の佐野太(さの・ふとし)局長が、受託収賄の疑いで逮捕されました。
佐野局長の周辺で、一体何が起こったのでしょうか?
◆逮捕の理由は?
佐野太 局長は逮捕時、文部科学省の科学技術・学術政策局長という肩書でした。
「科学技術・学術政策局」とはWikipediaによると、
- 科学技術・学術に関する基本的な政策の企画・立案
- 科学技術関係人材の養成や国際活動の戦略的推進
- 地域における科学技術の振興
という仕事を担当する部局のようです。
この組織のトップを務めていた佐野局長ですが、2017年5月、私立大学の支援事業を巡って、ある大学に便宜を図ります。
その代わりに自分の子供を、その大学に不正入学させたのです。
いわゆる「裏口入学」ですね。
佐野局長の逮捕容疑は、受託収賄罪。
ワイロとして金銭を受け取ったという訳ではないのでしょうが、金銭と同等(以上?)の価値がある「大学合格権」を受け取ったということなのでしょう。
ちなみに当時の肩書は「文部科学省官房長」でした。
文部科学省は、佐野局長を7月4日付で解任しています。
◆子供の大学はどこ?
佐野太 局長が不正を働いてまで、子供を入学させたかった大学はどこなのでしょう?
実は、東京都新宿区にある『東京医科大学』であることが分かっています。
“なるほど…”
という国民の声が聞こえてきそうですね。
不正を働いてまで入学させたい大学なので、難関大学だろうとは思いましたが、そうですか、医学部ですか…
ちなみに東京医科大学には医学科と看護学科があります。
◆息子なのか、娘なのか?
佐野太 局長が裏口入学させたという子供が、息子なのか、娘なのかは明らかではありません。
東京医科大=医学部=息子というイメージはあるのですが、東京医科大の男女比率は、医学科でも男55:女45(2017年新入生、以下同じ)。
結構、女性の比率が高いですね。
これが看護学科になると、男3:女97で、女性が圧倒的多数です。
大学全体でも、男32:女68の比率なので、比率だけでいうと「娘」の可能性が高いという事になります。
追記
2018年7月5日の読売新聞の記事に、次のように記載されています。
“その見返りとして、今年2月に同大を受験した自分の息子を合格させてもらった疑いで逮捕された。”
息子の入学の件だったようですね。
息子さんは「裏口入学」であることを知っていたのでしょうか?
◆妻は元文部大臣の娘!?
佐野太 局長の妻は、むかし文部大臣を務めた小杉隆(こすぎ・たかし)氏の娘だそうです。
小杉大臣といえば、ちょうど神戸連続児童殺傷事件が起きた時の文部大臣でした。
佐野局長は私大(早稲田)の出身で、文科省では傍流の科学技術畑だったにも関わらず、将来の次官候補と言われていました。
やはり義父が元文部大臣ということが関係しているのでしょうか。
もう一つ、佐野局長の妻の母親(義母)は、
“架空の投資話を持ちかけて1億8100万円を騙しとった”
として、詐欺容疑で逮捕されたことがあります。
偶然とはいえ、身内に2人も逮捕者が出るというのは、何か因縁めいたものを感じずにはいられません…
◆まとめ
これまで見てきたとおり、佐野太 局長の活躍の陰には、温かく支える『家族』の姿がありました。
今回は間違いを犯してしまいましたが、子供さんはまだ若いので、リセットして再び医学の道を歩んでほしいと思います(^o^)丿
◇編集後記
裏口入学の元祖(?)と言えば、“なべおさみ”さん。
息子(なべやかん)の明治大学入試で、替え玉に受験させたことが発覚した事件は、組織的な裏口入学の実態を明らかにし、何人もの逮捕者を出しました。
事件から20年以上経過し、“なべおさみ”さんは1冊の本を刊行します。
書籍の中で明治大学裏口入学事件についても、その全容を告白しています。
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