2017年1月31日、元小結・時天空(ときてんくう)である間垣親方が、悪性リンパ腫のため亡くなりました。
今回は、間垣親方の『家族』にスポットを当て、在りし日の時天空関を偲びたいと思います。(以下、時天空関と呼ばせて頂きます)
◆実家はモンゴル
時天空関は、モンゴル国ウランバートル市出身。
日本に帰化する前は、アルタンガダシーン・フチットバータルさんという名前であるため、「フチェ」という愛称で親しまれていました。
若年時には、ウランバートル市内の柔道クラブで、後の朝青龍や日馬富士らと鍛錬していたそうです。
モンゴル国立農業大学に進学後、2000年4月に留学生として、東京農業大学に転入。
東農大では相撲部に入部し、転入初年度に全国学生相撲個人体重別選手権大会で優勝しています。
元々は東農大で学士修了してモンゴルへ帰国し、母国モンゴル国内の公立学校の教職につく予定だった時天空関。
しかし、大相撲で活躍する朝青龍らの姿を見て角界に興味を持ち、在学中のまま時津風部屋へ入門しました。
入門後は大学の夜間コースに移り、2004年3月に卒業しているため、時天空関はモンゴル人として日本の大卒資格を持った、唯一の関取だそうです。
2014年、時天空関は日本に帰化。
帰化後の本名は、時天空慶晃(よしあき)さんです。
◆父親の出身は?
時天空関のお父さんの名前は、ジグメド・アルタンガダスさん。
父・アルタンガダスさんはモンゴル相撲の力士で、「小結」格だったそうなので、相当な強豪だったのでしょう。
お父さんに会ったことのある記者の話によると、アルタンガダスさんは高倉健(たかくら・けん)似のイケメン。
そして、時天空関にもよく似ていたそうです。
時天空関の出身は、実家のあるウランバートル市内ですが、取組前の場内アナウンスでは
トゥブ県アルタンボラグ村出身
と、紹介されていました。
実はここは父・アルタンガダスさんの出身地。
父親へのリスペクトと自身のルーツへのこだわりだったのでしょう。
◆母親へ感謝
2006年の9月場所初日、時天空関は栃東に勝ち、大関から初の白星を挙げました。
この日は自身の27歳の誕生日であったため、インタビューでは、
この日に自分を産んでくれた母に感謝します
とコメント。
さらに「お母さんに一言」と言われ、
バヤルララー(ありがとう)
と答えていました。
◆姉と妹…妹は白馬と結婚
時天空関の家族には、両親のほかお姉さんと妹がいます。
お姉さんについては詳細が分かりませんが、妹さんの名前はオユンナさん。
オユンナさんは2008年、モンゴル出身の幕内力士である白馬と結婚し、現在も日本に住んでいます。
◆妻や子供は?
時天空関は37歳になっていましたが、結婚はしていません。
父親譲りのイケメン力士であった時天空関。
病がなければ、これから温かい家庭を築けたと思いますが、残念です。
◆まとめ
最後に、もう一人の家族をご紹介します。
時天空関より4歳年下の兄弟子、豊ノ島関です。
兄弟子とはいえ年下の豊ノ島関は、当初は反抗されることもしばしば。
しかし、新弟子として寝食を共にするうちに、2人の間には固い友情が芽生えていきました。
2016年に負傷して幕下に落ちていた豊ノ島関は、時天空関が歌う「上を向いて歩こう」に励まされたそうです。
時天空関が引退した際、
フチェの分まで頑張る…
と約束した豊ノ島関。
時天空関は、豊ノ島関の活躍を天国から見守ってくれることでしょう。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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