オリンピックシーズンを控え、女子マラソンの野口みずき選手にも注目が集まっています。
今回は、そんな野口選手を育み、支えてくれた『家族』にスポットを当て、ご紹介します。
◆実家・父親の生い立ち
野口みずき選手のお父さんの名前は、田中稔さん。
年齢は、今年で63歳になります。
父・稔さんは、静岡市清水区に生まれ、中学を卒業すると職業訓練校に入り、その後はいくつかの会社に勤め、横浜に流れ着きました。
そこでお母さんと出会い、生活を共にしますが、お母さんには連れ子が2人いたせいか、結婚を親族に反対されてしまいます。
ならば、知ってる人が誰もいない土地に行こう
一家は駆け落ちするように三重県伊勢市に移り、老朽化したアパートで新しい生活を始めたのでした。
父・稔さんは、パチンコ店を転々として収入を得ていましたが、生活は困窮し、子供たちの誕生日を祝ってあげたこともありません。
妻が入院した際には、病院までのタクシー代が払えず、往復4時間を歩いて、お見舞いに行っていました。
みずきさんは、友達と外で遊ぶことが大好きな活発少女でしたが、自転車が買ってもらえず、自転車に乗る友達の後をいつも走ってついて回ります。
しかし、それが足腰を鍛える結果に繋がったのでしょうか?
小学校の運動会では常に1番をとっていたみずきさんは、中学校に入ると、陸上部に入部しました。
元々、お父さんも足が速く、昔はよく雀を追いかけて捕まえていたそうです(゚д゚)!
お父さんの友人は、捕まえた雀を焼いて食べていたとか…(^^;)
シューズも買って上げられませんでしたが、みずきさんは先輩のお古をもらって、走り続けました。
◆母親と名前の関係
野口みずき選手のお母さんの名前は、田中春子さん。
年齢は、お父さんより1つ年上なので、64歳になります。
先ほど少し触れましたが、お母さんは再婚で、元の旦那さんの名字が「野口」さん。
お母さんが再婚した経緯は複雑で、父・稔さんと同居し、みずきさんが生まれた時には、前夫との離婚が成立していませんでした。
高校を卒業するまで、みずきさんは父の「田中」姓を名乗っています。
しかし、社会人となり、陸連に選手登録するためには、戸籍上の名前にする必要がありました。
この時点でも、稔さんと春子さんは入籍することが出来ず、みずきさんは「野口みずき」になることを決意します。
この時、みずきさんは涙ながらに両親へこう告げました。
みずきはお父さんの子供に間違いないから、苗字が変わったって平気だよ
稔さんと春子さんは、アテネオリンピックの直前に、晴れて入籍を果たします。
そして、金メダルの瞬間。
36km地点で声援を送った春子さんは、ゴール地点に移動する途中で息切れし、酸素吸入を受けたため、ゴールを見逃してしまいます(^^;)
ちなみに稔さんも、大混雑に巻き込まれて足をねんざし、ゴールには間に合いませんでした。
無事に帰ってきてくれたのだから十分
両親はこう語りますが、やはり見たかったでしょうね…
◆兄弟の構成と年齢、感動のエピソード!
野口みずき選手は、4人兄弟の3番目。
兄弟の名前と年齢は、次の通りです。
長女・友代さん(47)
長男・尚徳さん(42)
次女・みずきさん(37)
次男・正宏さん(35)
中学時代、三重県大会で上位に入賞したみずきさんは、強豪・宇治山田商への入学を周囲に勧められました。
しかし、経済状況が厳しく、上2人も高校に行っていないことから、父・稔さんはみずきさんを高校へ進学させるつもりはありません。
姉・友代さんと兄・尚徳さんは、稔さんに嘆願しました。
みずきを高校に行かせてあげて。その分、私たちが頑張って家族を支えるから
それからしばらくして、稔さんは尚徳さんに誘われて、みずきさんが出場する中学校の大会に足を運びました。
それまで稔さんは、娘のレースを一度も見たことがなかったのです。
我が娘ながら、かっこよかった。足の運びが美しかった
妹を思う兄弟の言葉と、娘の走る姿を見たことで、稔さんはみずきさんを高校に行かせることにしたのでした。
◆結婚してる?
野口みずき選手は、現在37歳で結婚していてもおかしくない年齢ですが、独身で既婚歴もありません。
まあ、これだけ長距離走の第一線で活躍していると、なかなか出会いもなく、結婚生活も難しいのかもしれませんね。
以前、増田明美さんや、有森裕子さんなど諸先輩に、「結婚っていいもんですか?」と質問していました。
結婚に興味はあるのでしょう、ちなみに有森さんは離婚していますが(^^;)
好きなタイプは「イタリア人がいいですね、優しいし…」だそうで、近いうちに国際結婚が報じられるかもしれません。
◆まとめ
野口みずき選手の「みずき」という名前は、落葉高木の「ハナミズキ」に由来しています。
「返礼」という花言葉を持つハナミズキを、わが娘の名に託したのは父・稔さん。
私たち家族も、たとえ父親が違っても、一つの家族として兄妹や姉妹が仲良く、つながりを大事にしながら幸せに暮らしたい
これまで支えてくれた人々への「返礼」の走りは、今度こそ、家族に見守られながらのゴールとなるでしょう。
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